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セルゲイ中佐は上からソーマ・ピーリス少尉というまだ十代半ばであろう少女を預けられた。
軍人ということもあり元々女性という生き物が苦手である。
しかも彼女は娘が居たならばこの位の年代であろうという位若い。
最初はどう接して良いか分からなかった。
最近分かった事だが彼女は話し掛けることさえしないが、話し掛けるととても的確な答えが返ってくる。
そして彼女は頭も良かった。
女性との会話が苦手である私も彼女とは事務的な会話だけで済むということは、とてもやりやすかった。
超人機関技術研究所からきた少女となれば相当の変わり者なのだろうか、とも思ったがなんのことはない。ただの軍人である。
「少尉」
話し掛けるとはい、と無機質な声が帰ってくる。
そして少し試すような意味合いも込めて専門的なことを聞いてみると、やはり的確な答えが返ってきた。
ほう、と感心して私は普段褒めることは無いのだが、
「君は実に賢い」
と少し褒めてみた。
すると彼女は虚を突かれたような顔をし、少し間を置いてとんでもありません、と言っていつもの表情に戻した。
少し驚いたのだろう。
私も彼女の表情が崩れることは無いと思っていたので少し驚いたが、驚いたと共に少し嬉しくもなった。
娘が居たならばこんな感じなのだろうか、などと柄でもないことを考えながら話を続けた。